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インターネットのHP上でその存在を知り、店頭で現物を見て、「よし、買うぞ」と決心した翌日、無くなっていて巡り合わせを「もの」に出来なかった事を悔やみました。しかし新たな出合いは向こうからやって来てくれました。ebay auctionでシャッター1/25以上はOK、スローの1/10、1/5、1/2がバルブになる壊れた品を落札、それが私の愛機との出会いです。

ROBOT star-1

Schneider Xenon F1:1.9 f=40mm

この機種が登場したのは1952年、ふんふんふん龍年ですなぁ、巡り合わせです。誕生年度製造ライカを手に入れようなんてシャレッ気のある事をウェブで掲載していたサイトがありました。同じ年数生きて来た結果、ブツが無事まだ動いていれば幸いで、壊れたら何とかしてやるゾって、分身では無いのですが、存在感があります。大体古いものに興味を持ち出したのは今に始まった事で無くもっともっと古い考古学的なモノも大好きなのですが、Robotはちょっと古いだけなのですが何か特別でココロ動かされてしまいました。

数少ないのですがROBOTを網羅したサイトも幾つかありまして興味のある方はどうぞ検索ワードに"ROBOT "とか"ROBOT star1"で幾つか発見出来ると思います。以下の3つのサイトには足下からテッペンまでナビゲーション頂き感謝多謝です。

Robot Empire 英語との併記ですからもースゲーです。完璧です。

HAMA-chan's Page カメラ展示室1950's 〜古カメのコーナーにたくさん画像がいっぱい。

機械式写真機の小部屋 Kodak Signet35 Bolsey Model-C そしてRobot Star1も。

購入の引き金は24×24mmのスクェアーなフォーマットも、スプリングモーターワインダーも=例のジェンマイ仕掛け=興味津々ですし絶対に仕事では使えないタイプのカメラみたいだし、それが何よりかもしれませんね。モノクロ専用とか考えるだけで楽しそうです。Kodak Portra 400BWとかのネガ処理できるレンジの広いフィルムを使えばラクチンでしょうし、レンズもこれまた素直なシュナイダー製で最短撮影距離が75cmって??距離計無しですが、、そこは文句どころか万歳三唱です。

落札したオークションの説明画面の前でパチリです。インターネットオークションは現品を手にとって十分吟味出来るわけで無く、ネット上の画像を見てSellerを信用してメールで状態、支払い条件等を確認、双方合意の後入札致します。初対面かつバーチャルな状態で金品をやり取りする行為ですから当然ハイリスクです。私は今までノントラブルでしたが今後は分かりませんし全てオウンリスクです。私の愛機はドイツ生まれのニューヨーク育ち、スローが弱ってる持病を持っています。

想像以上に小さいボディーサイズで幅11cm高さ74mm厚さ35mm。明日は早速テスト撮影かな。今までよく目にしていた個体はアイレット無しでケースが無いと持ち歩きにくそうでしたがこのボディーはアイレットがあってストラップを直接装着できるみたいでとてもラッキーです。

いきなりフジのプロビアで試してみました。上がりは勿論長巻き状態です。駒間隔の正確さに舌をまきます。ただし間隔は通常の35mmカメラ等よりもずっと狭く、ハサミを入れる事を躊躇する程狭いです。露光状態はややオーバー目でヴィンテージカメラの通例どおりです。

レンズは後ろ玉に少しばかり周辺曇りと前玉の周辺に点々とかび跡が見られて期待してはいませんでしたがゴッツイシャープで吃驚仰天です。レンズフードをなんとかすれば現代レンズに負けないキャパシテイーを持っていると確信出来ます。

レンズ交換が出来てしまうので早速、広角のクセナゴン30mm/1:3.5が気になります。

昨夜アーセナルの"buy it" を押してしまいました^^;;あそこは以前どおりで仮確認とかメール一本も、何の連絡もありません。前回は忘れた頃に"DO YOU WANT A LENS? "って夜中に電話がかかってきたりしてびっくり致しました。海外ウェブショップで日本語サイトを持っているお店は総じて高めなのですが時折、物によっては安いンも見つけられますね。Robot Star2 +30/3,5+30mm finderで42,000.JPYなんちゅうのもありましてドキッとしました。

到着の模様を確認下さい(笑)

商品としての価値、価格が不明だとの理由で大阪税関で滞留していて到着が遅れました。税関からはやんわりと「いくらの物か自己申告で構いません」とやさしいお言葉を頂き「通常はUS$200程度の品ですがこれはスローシャッターがぶっ壊れていてオークション落札終了後交渉の末落札価格の半額で双方合意しまして、支払ったのはUS$100と送料+保険代金のUS$33でした。物は1952年製ドイツ製カメラです」と電話で伝えて郵送されてきた質問状葉書にも同様に書き込みFAX送信して一件落着です。翌日午後には左図の開封儀式が執り行なわれました。(笑)

ROBOT star-1のプロフィールです

まず最初に思い付いたとおりレンズフードを工夫してみました。最前面リングが絞りリング兼フィルターネジ受け枠で回転します。フィルターサイズは手持ちの38mmより大きく40.5mmより小さいサイズですから39mm?、ライカと同じ?ええい面倒だ、スプレー缶のプラスチックキャップに穴を開け、切断して簡易的なフードを作ってしまいました。内側には起毛タイプのウールペーパーを張り効果てきめんです。ビンボウは開発のエネルギーかいなぁ〜。 

ちなみにストラップはオリンパスのデジカメ用でベルト幅がスリムでピッタシでした。本当ならレザー製なんかが似合うのでしょうがアイレットの形状から薄くて丈夫な素材しか通らずこんなのしか無いと思います。

オリジナルの皮ケースですが頑丈な厚手の皮で年期が入っていて補修する事すら拒むような体裁です。しかしストラップを90度折り曲げてみたらポロリと折れてしまいまして経年変化でしょうか本体はともかくストラップは交換しないとカメラが危険です。手持ちのペンタックス製(結構高かった^^;;\6,800円)のブラウンレザータイプを縫い付けました。接合位置はやや低目で重心よりは上ですが割とおじぎし易く改良が必要と感じます。勿論速写ケースをパカリと開けると自然と重心は下に移って安定致します。

私の知り得たRobot Star1の情報です。中でもファインダーのぞき穴切り替えってなんじゃろ?使うとすれば90度左を横のファインダーから見れます。ローアングル撮影時に天地逆転しますが確認出来便利です。まぁスパイもどきのキャンディットフォト等に有効かもしれません、、あくまでおしゃれに使いこなせればの事です。

シャッターを押して指を上げると巻き上げられます。その時大きなゼンマイ巻き円筒は回転しませんので隣接していますが指を添えるのに丁度良く見た目と違うところです。シンクロは1/500までストロボシンクロ大丈夫で大したものです。

アイリスリングは前面フィルターリングを兼ねていますのでフードごと回転致します。距離リングがライカ等と逆方向なのでこれが私にとっての最大ウィークポイント。

そう、ボディーサイドにある円い穴が秘密のファインダーのぞき窓なのですよ。上部にあるファインダー切り替えをしてのぞけば90度横から写しているフレーミングを確認出来ます。全く引きの無い場合に、ローアングルの場合にも、極端ですがカメラを天地逆にして右目のめん玉で目一杯右を見て真後ろの撮影が出来ます。アホな事を考えさせて頂きました。ローライのフォーカシングフードを倒してスポーツファインダー仕様にした時、素通し接眼部すぐ下の補助接眼レンズからマット面を確認出来る仕掛けを初めて見た時も呆れましたがそれに似た驚きです。同じ機能を果たすLeitzWetzlerの「WINTU」って横向きファインダーがあったそうで、多くのサイトで何に使うのか分からないと記述されています。この機能があればスマートなローアングル撮影が出来ますね。

カメラの底の部分ですが縁はピカピカのステンレスのようなテクスチャーです。ずっとケースにしまわれていたのでしょうかすりキズはほとんどありません。

続きとして近日中にフィルム装填と巻き戻しのお作法を、、難しくありませんでバルナックライカより簡単かもしれませんしめんどくさい事(面倒な事)をする楽しみが増えるっちゅうもんです。

ROBOT Star1 フィルム装填のお作法

巻き上げ側は左の画像、軸の部分と2つに分かれるフィルムマガジン=反復使用可のパトローネ形状の合計3つで構成されます。

左図の赤い矢印の動きで軸に先端を差し込み降ろし引っ掛けます。実に味わい深く確実に絡みます。

外す時は逆の動作を、いったん押してから穴をずらして引き抜く、、厳かです。

左図:内側になるフィルムマガジンのひとつに装填します。右図:次に右の画像の様に2つのマガジンを合体させます。

内側に向かって2つのマガジンを合わせると軽い手ごたえがあります。ね、簡単でしかも正確な動きや働きを楽しめます。

いよいよカメラへの装填です。まきもどしレバーを定位置に戻します。巻き上げ軸受けノブを持ち上げマガジンを入れます。ボディーにスリットがあってマガジンのボッチと凸凹状態が確認出来ます。裏蓋を閉める→裏蓋に付いている凸がマガジンを押す→マガジンの口が開く、、一連の動作を可能にしています。ライカやキャノン、ニコンもマガジン使用時は裏蓋のロック解除でマガジンが開く動作になる仕掛けですが、使う側にとってはロボット式の方が優れていると思います。

巻き取り側を装填したらこんどはパトローネを定位置に滑り込ませてほぼ完了、ここまで出来たら後はどんなカメラでもほとんど同じでフィルムが確実に送られている事を確認するだけですね。

巻き取り軸のノブを矢印の方向に回したるみを取りスプロケットギヤとパーフォレーションを噛み合わせます。


空写しすると巻き戻しレバー中心のマイナスネジがくるくる回ってフィルム送りが確認出来ます。巻き上げノブはフィルムが入って無くても回りますがシャッターボタンから指を離したら回りますので不思議と指先と接触は致しません。

裏蓋を閉め青矢印を押しながら赤い矢印方向に歯車を回せばゼロカウンターがセット出来ます。36枚撮りで53,4枚撮影出来ます。24枚撮りで36枚だったと思います。


ROBOTの交換レンズ、、、っても1本だけなのですが^^;;

左側がXenon40mm/1,9、右側がxenagon30/3,5です。距離リング、絞りリング共に逆方向です。カメラを手に入れた時一緒に付いていたのは40mmでリングの方向性等その仕様は当たりまえと思っていました。30mm購入に際したまたまウェブショップに問い合わせて画像を添付して頂いてクロームとブラックの新旧型の存在を知りました。Star1にフィットするのは勿論旧型クロ−ムなのですが使い勝手なら新型ブラックです。xenagon30/3,5の前玉は直径約9mm、26mm奥まった位置に鎮座して可愛くさりげない。さてファインダーをいかがしましょう??

旧型40mmの絞りは真ん丸でいかにもビンテージレンズってかんじです。新型30mmは4枚のブレ−ド構成でシンプル。

何が何でも「真ん丸絞り」って信者さんもいらっしゃるみたいですが真ん丸絞りの欠点もちゃんとありまして、ブレ−ドの数が多い分、精度誤差も其の数だけ増えます。まあモノクロ、ネガ撮影なら許される誤差でしょう。真ん丸絞りのお作法=絞り値設定は常に一度開放値にリングを戻してから目的の値に動かす事=と先輩から教わりました。決していったり戻ったりしながら設定してはなら無いと。

ライカR用のスーパーアンギュロンも4枚ブレードで初めて見た時は「コンパクトカメラみたい^^;;」って思いましたさ。でも半絞りクリックがカチカチと刻まれる様を覚えたらほれほれになってしまいました。

ロボット用はポジかモノクロしか写せませんので、(ラボが受け付けてくれない;_;)正確な4枚ブレードはありがたい、、と思って使っています。

ファインダーを作りました。試作1号はニコンの32mm付きコンパクトカメラ=ジャンクからファインダー光学系を取り出し加工、完成致しましたがプラスチックレンズ故のスッキリくっきり感に欠けましたので没。次は光学系にガラスレンズを使っている頂き物のオリンパスXA=ジャンクを使い、ヌケの良さを確保、元々の視野枠であるミラー状のブライトフレームはカッターの刃で粗方そぎ落し残りは綿棒の先に練り歯磨きを付けて研摩除去、その光学系に視度補正レンズ-2を挿入しました。視度補正レンズの入手、研摩方法はココを御覧下さいね(笑)アクセサリーシューベ−ス部分はミニカムストロボヘッド=ジャンクのシュ−部分を使いました。外装はスチ−ル製=鉄です(笑)デスクトップ用の蛍光灯スタンドの一部分がそれらしいフォルムでしたので金ノコで切り取りました。大仕事でしたがアイピ−ス側半丸、対物側四角で我ながらスッキリまとまったと感じます。ちなみにこのスタンドは松下電器製です。(笑)

お仕事用のカメラバッグの中にこっそり潜り込むロボット君。時々お供を致します。サイズ的に納まりが良いのでついついバッグの中に忍び込み易いのかなぁ?シュナイダ−社のHPシリアルナンバーサイトからレンズの製造年度が分かります。シュナイダーのシリアルナンバーは何と創業以来連続している事実におぶけます。私のクセナゴンは1981年式と判別できました。左の画像、1952年式のおっさんボディーに不釣り合いのピチピチおねいちゃんレンズってところでしょうか^^;;ロボットがおばはんやったらもっとエグイですけど想像しないでねっと。

もとい、シュナイダ−社は実にきちんとした会社ですね。シリアル管理完璧、、何処と比較してっちゅうんではありませんが^^;;そう云えばライカ社HPの盗難シリアル検索もございますが、日本はどうなっているのでしょうか??過去を消し去りたい会社が大半??

クローズアップフィルターと40mm用のフードをebayで入手致しました。興味津々でクローズアップフィルターのマイナスネジ4本を外すと板バネやらがざくざく出て来て総点数15点になります。フィルターネジ枠にカチリと食い込む仕組み為にはバネが4本必要なのでしょうね。

美しい輝きを50年以上たった今でも保っています。想像ですが75mm兼用で13mm程前に滑らかにスライド致します。総てのロゴ、レタリングは凹状態に細工されたつや消し黒色処理で品格を感じつつおちゃめなロゴと色使いがイカシテいます。逆にかぶせるときちんと納まるところが賢いですね。ただしストッパーはありませんから落下には御注意をってことになりますね。

ここからはROBOT star-1の実写記録です

田舎の秋祭りを写真講座の皆さんと撮影致しました。

お断り:きちんとスキャニングした画像ではありません。ライトボックスの上にフィルムを置いてパチリと複写したものです。雰囲気だけ味わって下されば結構です。フィルム送りの軽快さ、24×24mmフォーマットの新鮮さ、縦横持ち替えない事によるフレーミングの自由さ、目測撮影を強いるロボットスター1に与えられた能力は大したものです。お祭り5カットは40mm/1.9です。キセナゴン(Xenagon)30mmf1:3.5はこっちでし。

↑↑↑駒間隔はびっしりで完璧です。↑↑↑

↑↑↑周辺の乱れは複写時の歪みとボケです^^;;

↑↑↑隠し撮りファインダーで↑↑↑

↑↑↑これも隠し撮りファインダーで↑↑↑

↑↑小さなカメラは相手を威嚇しないみたいです。↑↑

↑↑↑目測撮影ならいさぎよく立ち向かえます。↑↑↑

テスト撮影がうまくいった時はそのカメラが大のお気に入りになりますがそれって自然ですよね。

キセナゴン(Xenagon)30mmf1:3.5は距離リングがライカ等と同一方向で違和感を感じません。オリンパスXAのアイデアを頂いてストラップ付け根から30、35、40、50cmに刻印し簡易的な至近距離スケールに利用しています。ストラップ中央で50cmを確認出来ますが^^;;目測は楽しいなぁー。だって何かを写そうとする時、対象との距離、動きを察知して絞りやシャッター速度を設定致します。「距離」は大切なファクターです。その事実を目測する事で初めてカメラマンは焦点深度を意識出来て作画にある程度計画性が発生致します。今は機械任せになりつつありますし、明るいだけのファインダースクリーンは開放絞り画像をカメラマンに見せるだけで実絞り画像は御簾(みす)の向こうみたいです。しかしながら現代では一瞬の間に受像→フレーミングに生かさねばなりません。

リイクをお願いしたRobot EmpireのHiroさんからドイツのロボットサイトを紹介頂きました。Star1のカラーレザーバージョンの画像の数々があってドイツ語さっぱりでも見ているだけで楽しくなりました。

お気付きの点等ございましたらメールにてどうぞお願い致します。

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