美術評論:村上哲史のギャラリー拝見 ____________

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其の11

ごっついん阿波・森羅万象展 3-1

徳島県文化の森総合公園・21世紀館多目的ホールにて

徳島県内アーティスト有志による持ち寄り展より

 お待たせしました。約3ヶ月ぶりの更新です。
 この間、自身の個展とかエナジー展とかいろいろありまして、なかなか取材に出かける余裕がありませんでした。けっしてサボッていたわけではないんよ。ゆるしてね。

 さて今回は、『ごっついん阿波・森羅万象展』にお邪魔してきました。

 この『ごっついん阿波・森羅万象展』は、冒頭のタイトルでも紹介している通り、徳島県内のアーティスト有志が作品を持ち寄って作られた展覧会です。世話人であるサイトウシゲジさんが知り合いのアーティストに適当に出品の案内を送り、その知り合いがまた知り合いに知らせて、搬入日に集まった者だけが、その場で挨拶しあい作品を展示。そのため、その日にならなければどんな作品が何点集まるか分からないというなんとも変わったグループ展なのです。でも、この展覧会も今年で6回目(1回目目が「神々の遊ぶ庭阿波展」 2回目が「死と再生の阿波展」 3回目「ごっついん(GODS IN)阿波展」 4回目「マイ・アナザサイト展」 5回目「インヴォルブ展」 そして今回が「森羅万象展」)。「森羅万象展」としたのは、出品作品全ての内容に合致するものと考え、読みかえると「この世のすべてのもの」という意味になるからだそうです。

また、「美術団体に所属せず個展を中心に創作を続けている美術家に、ミーティングとか経費その他団体展を開くのに必要と思われている一切の不必要なストレスを取り除いた純粋な展覧会を開きたい、という創作活動発表の原点を目指しています」と語るサイトウさん。実際のところは「毎年開催日の半年前にどこからともなく電話がかかってきて、電話の主はこう言います、『○月○日から ○月○日まで予約したよ』と。そして、私はこう言います『はあ』。それが全ての始まりの日。まさに神のみぞ知る展覧会であります。ゴホン」と、裏事情も話してくれました。

 搬入が始まって30分ぐらいたった頃、この展覧会の説明を兼ねたミーティングが始まりました。
 展覧会の主催者は画面中央の緑の服のエンドウ青汁さん。その横にいるサイトウさんが言うところの電話の主がこの人なのです。
 ミーティングでは、まず、上に書いたような「会の趣旨」が話されました。この会は今年で6回目なのですが、エンドウさんもサイトウさんも『何回目だったか忘れた』と言っていました。『まあ、主催者と世話人がそろってこんな感じだから、正直言っていい加減な展覧会なんです。皆さん適当に壁面を確保して適当に展示していってください』ミーティングは、わずか10分少々で終わりました。

 展示が始まると、ボクはただ見てるだけーです。実は、今回はボクも出品させて頂いていたのですが、6号の油絵を裸のままピンで吊るだけだったので、あっという間に完了してしまいました。それで、残りの時間は展示中の作品を見て回ったり、話し掛けたり話し掛けられたり・・・。楽しい時間を過ごさせていただきました。
 どの作品からも楽しさが伝わってきました。中には、県外で有名な方や世界的にも評価されている方もいます。それに混じって障害のある方の作品を持ってきている方も何人かいましたが、まったく見劣りすることなく、むしろ輝いて見えるものもありました。

 芸術の世界は極めてバリアフリーです。出品してしまえば障害があろうがなかろうが関係なく作品の良し悪しだけで判断されます。作品を見る者には作者がどんなアーティストなのか分からないからです。
 それなのに最近は【障害者芸術祭】などと銘打ってわざわざ特別な展覧会を開き、ご丁寧に製作中の写真を一緒に展示しているものもある。まあそれはそれで『障害者への理解と社会参加』ということでは意味のあることなんだけど、せっかく区別なく平等に評価されてきた世界をあえて分ける必要はないのではとも思うんです。エナジー展のスタッフの一人として、その功罪の両方が理解できるだけに迷うこともあるけれど、ボクとしてはやはり同じ土俵で対等に勝負がしたい。この展覧会は、そんな思いを改めて甦らせてくれました。

 さすがに皆さん展示は慣れた方ばかりで、2時間少々ですべての展示が完了しました。
 結局、個人で出品された方は22名の作品数25,団体2については作品数多数で不明ですが、次のページですべて紹介していますので、ごゆっくりご覧下さい。



もしよろしければ、御感想等頂けましたらうれしく存じます。掲示板へaaaa

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