美術評論:村上哲史のギャラリー拝見 ____________

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其の13

三木健司彫刻展「空」

割石邸酒蔵・コンクリート蔵にて

開催期間 2004年 3月27日〔土〕〜4月5日〔月〕


 雲雀東風「郵便です」と戸が開く

 三月に入り、やたら暖かくなって庭の洗濯物をボーッと眺めていたら、三木さんから個展の案内ハガキが届きました。以前から「今度するけん来てよ」と言われていたやつです。ハガキにも、念を押すように「来てよ」と書いてあります。会期は3月末から4月頭。ちょうど第2回ゆるい展と重なります。でも、ゆるい展は4月に入ってからだからそのまえに見ておこうと初日に伺い、オープニングパーティーにも参加させて頂きました。


 まず、割石邸の大きさに驚きました。それに、「時」というものを改めて感じさせられる白壁と木の扉、屋根、瓦、煙突、芝、空気。何もかもが新鮮で思わずキョロキョロ。これから目の前に現れる作品と人、ギャラリー、そしてそれらを包む割石邸という空間に俄然期待が膨らみます。

 メインギャラリー酒蔵前。昔の家だから段差とかがいっぱいあるのかと思ったら意外とバリアフリー。酒造りの材料や出来上がったものを運びやすくするために床面はほとんどフラットなんです。そういえば田舎の納屋にも段差なんてなかった。使い便利を追求するとやっぱりこうなるんですね。それから、軒がやたらと広いのが印象的。これも利便性を追求した結果なんでしょうが、この何とも言えない間というか空気感というか、いいですね。大好きです。

 「とりあえず見てきて」という三木さんの言葉に、まずはコンクリート蔵に入りました。ここで最初に目に飛び込んできたのが破れた天井です。はげ落ちた所と残っている所、その偶然の明と暗の幾何学模様がボク等を別の時空へといざなってくれているようでした。また、土壁の滲みや酒造りの跡を感じさせるコンクリートの枠等に目を奪われ、作品を見始めたのは蔵を一周してその後しばらくしてからでした。三木さん、どうもすみません。

 右の作品が「空[ku]1」、手前が「空[ku]2」。「空[ku]」というタイトルを付け始めた最初で、板を見合わせる作品として一つの方向性が見え始めたといいます。

 「空[ku]」とは空間の空、空虚の空、時空の空です。

 でも、このころの作品は「空(くう)」と言われても今一シンクロしませんでした。動きがありすぎたのかもしれません。この作品の奥に「風(ふう)」という作日品がありましたが、そちらに近い感じがします。でも、ロケットのイメージが見え隠れしていることは間違いありません。「空(くう)」にも歴史あり、というところでしょうか。

 コンクリート蔵を出た所です。といっても入り口は一つしかありませんから、入る前からこの変てこなとがったオブジェは気になっていました。鉛筆のようでもあり、ロケットの先のようでもあります。「可愛いなぁ、面白いなぁ、そういえはまだ受付してなかったなぁ」と思いつつ、メインギャラリーの酒蔵へと向かいました。


もしよろしければ、御感想等頂けましたらうれしく存じます。掲示板へaaaa

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