_美術評論:村上哲史のギャラリー拝見 __________

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energy2001

3-3

ボクのお気に入り

「 流  星 」_

三木伸吾さん

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搬入の日、数ある個性豊かな作品の中で、真っ先にボクの目に飛び込んできて、そのまま釘付けにした作品がある。「なんじゃこりゃー」画面全体、一面すべてが真ッ黄ッ黄。一度、自分の目を疑ってみたほどだ。とりあえず近寄ってみる。すると、黄色一色にしか見えなかった画面は、レモン色、山吹色に塗り分けられ、ところどころグリーンが見え隠れしていた。使っているのはパステル。商品名でいえばクレヨンあるいはクレパスだろうか。地の色が分からなくなるぐらい、力強く勢いよく塗りつぶされていた。おそらくは、パステル1本まるまる使い切ってしまっているものと思われる。この時点ではまだキャプションが貼られていないので、誰の作品なのかは分からない。でも、この画風は確かに見覚えがある。この力強さ、シャープさ、大胆さ。ただ者ではない。

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キャプションが貼られ、タイトルは「流星」、作者は三木伸吾さんであることが分かった。「流星」とはよく付けたものだ。微妙にランダムではあるがほぼ同じ方向に向かう山吹色の線の一団は、確かに、流れている星をイメージさせる。線の勢いが成せる技なのか。う〜ん、ワンダフル!でも三木伸吾さんの作であれば納得がいく。彼の作品にはとにかく勢いがある。パステルを一度持ったら離さない、そんな頑固さが(実際の彼がどんな性格なのかは知らない)ものすごい迫力で押し寄せてくるのだ。アーティストとして完全に自分の世界を作りきっていると感じているのはボクだけではないだろう。5年ほど前、彼が描いているところを見たことがある。その時はクレパスの青系ばかりをがむしゃらに使っていたように記憶している。まず、水色のクレパスを持ったと思うと、ものすごい勢いで四つ切り画用紙の白い部分を消していく。続いてもう少し濃い青に持ち替え、画用紙からはみ出す大きな楕円を描き、中を塗りつぶす。その間わずか10分か15分程度だっただろうか。描き上がったと見るや作品を無造作に放り出したまま、さっさと出ていってしまった。周りの反応などお構いなしだ。

その時の作品も凄かった。「こんな絵もあるのか」と頭を何かで殴られたような衝撃を受けた。今回の黄色は、あのときよりももっとインパクトがある。まだまだ荒削りだが、それがまたいい。見れば見るほ_ど印象的だ。エナジー2001の期間中、一番エナジーを分けてもらったのはボク自身なのかもしれない。__

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